女性のキャリアアップは難しい?理想を実現する3つのステップ

「女性はキャリアアップしづらい」と感じたことはありませんか?

キャリアアップしたいけど、家庭も大事……

出産や子育てなどライフイベントでは、どうしても女性の方が負担がかかるのでキャリアアップは難しいように思いますよね。

しかし、理想のキャリアを諦める必要はありません。女性がキャリアアップするポイントは、理想のキャリアビジョンを考えてから、実現するためのアクションプランを実行することです

この記事では、キャリアアップを叶えたい女性向けに、キャリアアップのためのステップと具体的な方法について解説します。

キャリアアップして、理想のキャリアプランを叶えたい方はぜひ参考にしてください。

本記事のライター
伊藤えま
  • 採用・人事歴10年以上
  • 中途採用のみで900名以上を選考
  • 採用統括責任者として書類選考・面接・採否の決定を担当
  • 人事評価基準の策定・人事考課にも従事
  • 社員のキャリア相談を多数経験
  • 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)

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目次

女性のキャリアに関する悩み

キャリアに関して不安に思う女性は多く、女性ならではの悩みがあります。

賃金に男女差がある

同じ職場で同じように働いていても、男女で賃金に差がでるケースは珍しくありません。

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」では、賃金カーブを男女別にみると、男性では年齢が高くなるにつれて賃金も高くなり、55〜59歳で444.1千円がピークとなっています。

それに対して女性は、45~49歳の298.0千円がピークとなっており、男性に比べて賃金の上昇が緩やかとなっていることがわかります

「令和6年賃金構造基本統計調査」厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/dl/02.pdf を加工して作成

女性管理職が少ない

女性の管理職登用が重要視されている中、未だ女性管理職は少ないのが現状です。

厚生労働省の「令和5年度雇用均等基本調査」では、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は12.7%、係長相当職以上の管理職等に占める女性の割合は15.1%でした。

「令和5年度雇用均等基本調査」厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r05/02.pdf を加工して作成

女性管理職が少ないことで、目指したいと思えるロールモデルを見つけづらいという声も多く聞かれます。

ライフイベントとの両立の難しさ

出産や育児、介護などのライフイベントと、仕事との両立も簡単ではありません。

これらのライフイベントの負担は女性へ偏りがちで、仕事や働き方へ影響を及ぼすこともあります。

女性のキャリアアップは難しい?

男性と比べると、女性のキャリアアップは難しい傾向にあります。ライフイベントとの両立や、職場での理解不足などが原因にあげられます。

企業によっては、女性のキャリアアップを支援する制度や仕組みが整っておらず、キャリアアップを諦めざるを得ないこともあるでしょう。

女性がキャリアアップするには、事前の準備と制度をうまく活用することがポイントになります。

キャリアアップがしやすい制度を知っておこう!

女性がキャリアアップしやすい社会の取り組み

女性のキャリアアップがしづらい状況を変えるために、女性の社会活躍の推進に向けて、多くの企業が取り組みをしています。ここでは、キャリアアップをしやすくなる制度について紹介します。

フレックスタイム制

一定の期間についてあらかじめ決められた総労働時間があり、その範囲内で始業・終業時間や働く時間を従業員が自由に決められる制度です。

フレックスタイム制は、1日の中で必ず勤務する時間帯の「コアタイム」がありますが、コアタイムがない「スーパーフレックスタイム制」を導入する企業もあります。

フレックスタイム制の利用で、ライフイベントとの両立がしやすくなります。

リモートワーク

リモートワークはオフィスではなく、別の場所で仕事をする働き方です。在宅勤務だけではなく、カフェや外出先での仕事もリモートワークに該当します。

通勤の時間が減ることで、育児や介護をしながら働くことができます。

時短勤務(短時間勤務制度)

時短勤務(短時間勤務制度)は、子育てや介護と仕事との両立を目的として、一定の条件を満たす従業員は、所定労働時間を6時間までとできる制度です。

1日の勤務時間が短くなることにより、子どもの送迎や病院への付き添いなどがしやすくなります。ただ時短勤務の場合には、賃金が減少するだけではなく、社内評価へ影響することもあります。

利用するときには、事前に評価制度を確認しておくと安心です。

えるぼし認定とくるみん認定

女性が活躍しやすい企業として認定される「えるぼし認定」と「くるみん認定」があります。どちらも厚生労働省が推進する制度で、女性活躍の推進への取り組みを評価しています。

  • えるぼし認定
    女性が能力を高めながら、継続して仕事ができる企業として評価
  • くるみん認定
    子育てサポートの取り組みが優秀な企業として評価

女性がキャリアアップを実現するための3ステップ

キャリアアップを実現するためには3つのステップで進めましょう。

STEP
理想のキャリアビジョンを考える

自分にとっての理想のキャリアビジョンを考えてみましょう。結婚や出産、介護などライフプランとあわせてのイメージがポイントです。仕事でやりたいこと、なりたい姿を明確にしていきます。

例えば

「部下〇〇人のマネジメントがしたい」
「この業界での仕事がしたい」
「ライフイベントと両立した働き方がしたい」

など、将来の自分がなりたい姿を書き出してみてください。

STEP
いままでのキャリアを整理する

いままでの仕事での経験やスキル、仕事の価値観を整理します。自分にできることや強みがわかることで、活かせるポジションがわかるようになります。

・どのような場面で評価されてきたのか
・やりがいを感じた場面
・得たスキルはどのようなものか
・スキルを活かして進められた業務
・苦手ではない業務内容

STEP
キャリアパスを作成する

理想のキャリアプランを実現するために、具体的な計画となるキャリアパス(行動計画)を作成しましょう。いままでのキャリアを整理することで、不足しているスキルや経験が明確になります

女性がキャリアアップするための具体的な方法

目標に近づくためのアプローチをいくつか紹介します。

現在の職場で実績を積み重ねる

現在の職場で実績を積み重ねることで、特定分野の専門性を身につけることができます。さらに、昇進や昇格へと繋がる可能性もあります。

スキルや資格を取得する

キャリアアップするには、スキルや資格の習得も有効です。理想のキャリアプランに、必須もしくはプラスαで活用できるスキルや資格を確認しましょう。

転職する

現在の職場でキャリアプランを叶えられそうにないときには、転職も選択肢のひとつです。

女性が活躍できる職場への整備は、企業ごとに違いがあります。よりキャリアアップしやすい環境が整っている企業への転職で、理想のキャリアプランに繋がるチャンスがあります。

副業に挑戦する

キャリアプランに合致する仕事を、副業から始めてみるのも選択肢のひとつです。

近年は働き方改革として、副業を解禁する企業もあります。副業でスキルや実績を積み重ねてから、本業に移行するケースも増えています。

女性のキャリアアップに関するよくある質問

女性のキャリアアップに関するよくある質問について解説します。

出産・子育ての影響で、キャリアを諦めるしかないのでしょうか。

女性は、ライフイベントとあわせてキャリアプランを組み立てることがポイントです。

子どもは成長とともに、手がかからなくなります。

〇年後・〇年後といったステージごとに、プライベートと仕事の優先度を考えて、段階的に理想のキャリアプランに繋げていくことも可能です。

長く勤めている会社で、キャリアアップが見込めない会社は退職した方がよいでしょうか。

今の会社では希望する経験やスキルが得られない場合には、転職も視野にいれましょう。

希望する分野やポジションでの転職が成功すれば、キャリアアップの近道になります。

まとめ|女性のキャリアアップは3つのステップで進めよう

この記事では、女性のキャリアアップのためのステップと具体的な方法について解説しました。

女性のキャリアアップは、ライフイベントや職場環境の影響を受けやすいのが現実です。しかし、社会の制度や企業の取り組みによって、キャリアの選択肢が広げやすくなってきました。

まずは、理想のキャリアビジョンを描き、これまでの経験を整理し、具体的な行動へ移していきましょう。

女性が活躍しやすい社会へと少しずつ変わっているね!

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