上司と相性が悪い人へ。ストレスを軽減するタイプ別の対処法

上司と相性が悪い人へ。ストレスを軽減するタイプ別の対処法
この記事で解決できるお悩み
  • 上司と相性が悪いと感じる理由がわかる3ステップ 
  • 相性が悪い上司のタイプ別の対処法|全5タイプ
  • 上司と相性が悪いときにしてはいけない4つのNG行動

「上司と話すだけでストレス」「なぜかいつも注意される」のように、上司との相性に悩んでいませんか?
上司との相性が悪いと、毎日の仕事がストレスの連続になりますよね。

実は、上司と相性が悪いと感じた経験がある人は約8割もいて、あなただけの悩みではありません。

この記事では、上司との相性が悪いと感じる原因やタイプ別での対処法、やってはいけない行動までわかりやすく解説します。

この記事を読めば、上司のタイプを見極めて、ストレスを軽減した働き方ができるようになるでしょう。

本記事のライター:伊藤えま

採用・人事歴10年以上。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)取得済み。
採用統括責任者として現場で得てきたリアルな知見を、発信している。

目次

上司との相性が悪いことはよくある

働く人の中で、上司との相性が悪いと感じる人は少なくありません。多くの人が相性が悪い上司にあたった経験があります。株式会社アッテルが2022年に実施した「上司ガチャ」の実態調査では、約8割が上司ガチャに外れた経験があることがわかりました。

“「現在もしくは過去に正社員として勤めた企業において「上司ガチャ」に恵まれたと感じたことはあるか」と聞いたところ、「ある」と答えた人は70.8%と意外と多い結果となりました。逆に「「上司ガチャ」にはずれたと感じたことはあるか」という質問には、81%が「ある」と回答し、多くの人が「上司ガチャ」にはずれた経験があることが分かりました。


それぞれの上司の特徴としては、「恵まれたと感じた上司」は、「コミュニケーションが取りやすい」42.9%、「人として尊敬できる」38.5%、「面倒見が良い」38.3%と続き、一方で「はずれたと感じた上司」については、「指示が分かりにくく一貫性がない」48.5%、「高圧的な態度を取る」47.8%、「すぐに怒るなど感情的になりやすい」44.7%が上位回答となりました。”

引用:<上司ガチャの実態調査>上司との相性が仕事のパフォーマンスに影響する人が9割超え。「上司ガチャ」をなくすためにデータに基づいた配置を希望する人が約9割,株式会社アッテル,2022年3月24日

上司ガチャ

上司の当たりはずれをカプセルトイのガチャガチャに例えて表現した言葉。どのような上司の元に配属されるかは運次第で自分ではコントロールできない。

上司と相性が悪いと感じる理由がわかる4ステップ

相性が悪いと感じる場合でも、相手が上司だと相手側を変えることは難しいでしょう。
状況によって自分のやり方を少し変えるだけで相性が悪いと感じることを減らして、ストレスを回避できる可能性があります。原因が上司と自分のどちらにあるかを見定めることがポイントです。

STEP
相性が悪いと感じたときの状況を書き出す

日々の中で、上司との相性が悪いと感じたときの状況を書き出してみましょう。ストレスを感じたタイミングでも大丈夫です。

  • 業務の指示について詳細を確認したとき
  • 業務の依頼をされたとき
STEP
何に対して相性が悪いと感じたかを思い返す

先に書き出した状況の中で、どのような出来事に対して相性が悪いと感じたかを振り返ります。

  • 指示が抽象的で確認したら「そのぐらい自分で考えろ」と罵声を浴びた
  • 上司が担当している分の業務を振られて休日出勤をすることになった
STEP
上司と自分でどちらに原因があるか探る

相性が悪いと感じた出来事について、原因は上司と自分のどちらに原因があるかを考えます。そのときの感情を思い出すのではなく、客観的な視点で見るのが大切です。

もし、自分に原因があれば自分の考え方や行動を少し変えるだけでストレスを軽減する効果が期待できます。

STEP
自分はどんな対応ができたかを振り返る

相性が悪いと感じた状況で、自分にできる対応はなかったか振り返りましょう。相手に合わせるのではなく、自分を守るための対策との意識がポイントです。

  • 具体的な案をいくつか作成した上で上司に提案する
  • 自分の担当している業務量を見える化して、業務の割り振りを再検討してもらう

「人は自分と似ていない人にストレスを感じやすい」と言われてます。価値観の違いがストレスの一因になりますが、価値観は簡単に変えられるものではありません。
上司に原因があれば「価値観が違う人なんだ」と割り切るのも大切です。

相性が悪い上司のタイプ別の対処法|全5タイプ

上司と相性が悪いと感じるときには、相手のタイプを見極めて対処法を変えることが重要です。

  • 理不尽な上司
  • 指示がコロコロ変わり一貫性がない上司
  • 口の悪く高圧的な上司
  • 感情的な上司
  • 部下に仕事を押し付ける上司

それぞれタイプ別に対処法とやってはいけない対応を解説します。

理不尽な上司

「上司の理不尽な行動は、この人の仕様なんだ」と受け流しておきましょう。そういう人と割り切ることで、自分を意味なく責めることなく心のダメージを最小限にできます。

やってはいけない対応

我慢して飲み込むだけの対応は心の限界を超えやすくなります。自分を守る意識を忘れないようにしましょう。

指示に一貫性がない上司

指示がコロコロ変わり一貫性がない上司には、やり取りの記録が効果的です。指示された日時と内容を記録で残しておきましょう。以前と異なる内容の指示であれば、どちらが良いか都度確認します。

「〇月〇日に△△△に沿って進めるように指示がありましたが、×××へ変更とのことでよろしいですか」
このように確認すれば、上司に指示内容が変わっていることを認識してもらいつつ、さらなる変更を未然に防げます。

やってはいけない対応

変わった指示に対して確認せず鵜呑みにして対応するのはNGです。再度変わる可能性があり、手間が増えることになります。

口の悪く高圧的な上司

発言を受け取るのではなく、言葉の中身だけに意識を向けましょう。「口が悪いのはこの人の人格」と考えて、必要な情報だけ把握することで気持ちが軽くなります。

やってはいけない対応

笑ってごまかすと、心への傷が蓄積されて心が折れる原因にもなります。その場の雰囲気に無理にあわせる必要はありません。

感情的な上司

感情的なタイプには、報告や相談など接触するタイミングを選びます。感情に巻き込まれにくい状況を選ぶことで冷静に見る訓練になり、リスク回避として有効です。

やってはいけない対応

同じように感情的に返すと、相手の感情が増長されてさらにヒートアップする可能性があります。

部下に仕事を押し付ける上司

タスクを見える化して、上司や部署内で共有しましょう。抱えている業務を明確にすることで、事実ベースで伝わり抑止力になります。

そのまま「やります」と答えるのではなく「可能ですが、〇〇の期限がずれますがよろしいでしょうか」と確認すると効果的です。優先度が高いタスクであれば、担当者を再度検討するきっかけとなり、業務過多になりづらくなります。

やってはいけない対応

すべて引き受けて無理するのはやめましょう。気づいてもらえない可能性が高く、体調を崩してからでは遅いです。

上司と相性が悪いときにしてはいけない4つのNG行動

上司との相性が悪いときにやりがちなNG行動を見てみましょう。

  • 周囲に愚痴や悪口を言いふらす
  • 無視する
  • 感情的に対応する
  • SNSで上司の愚痴や悪口を書く

問題の解決には繋がらないばかりか、長期的には自分の信頼や評価を下げる可能性があります。それぞれ代わりにすべきこととあわせて解説します。

周囲に愚痴や悪口を言いふらす

「悪口を言う人」として自分の職場での評価が下がる可能性があります。噂として話が上司に伝わる可能性もあり、さらに関係が悪化するリスクにもなります。

相談するのであれば、信頼できる外部の人がおすすめです。友人や産業医、キャリアカウンセラーなどに相談すれば社内への悪い影響はありません。

無視する

相手を無視することは、業務に支障が出るだけではなく職場の雰囲気が悪化します。自分の立場が悪くなるだけになるでしょう。

上司との距離を保ちながら業務はこなし、挨拶や報告など必要最低限な対応は丁寧に行うよう意識しましょう。

感情的に対応する

感情的になると冷静な判断や行動が難しくなります。状況にあわせた適切な対応ができず、職場での評価が下がるリスクがあります。

その場では感情を抑え、落ち着いて対応するように意識しましょう。上司とのやり取りを記録して、客観的に振り返ることも効果的です。

SNSで上司の愚痴や悪口を書く

SNSは投稿からアカウントが特定される可能性があります。特定されることで、信頼の低下や懲戒処分・解雇となるかもしれません。また、投稿が今後の自分のキャリアに悪影響を与えることもあります。

愚痴や悪口を書くのは不特定多数が見るSNSではなく、ノートやメモアプリに書き出して気持ちを整理しましょう。

上司との相性が悪いことでストレスの限界がきたときの選択肢

あわない環境で我慢をし続けると体調に悪い影響がでることがあります。我慢だけが正義ではありません。逃げではなく自分を守るための選択肢があることを知っておきましょう。

異動ができないか相談する

部署が変われば上司や環境が変わるため問題が解決する可能性があります。

ただし「上司とあわないから異動したい」と主張しても、取り合ってもらえない場合があるかもしれません。合わないと感じた状況を記録しておくと、事実を証明しやすくなります。

一時的に有給休暇や休職で距離を置く

一時的に職場と距離を置くことで、心身の疲弊をリセットして冷静に状況を見つめなおす時間が確保できます。

後ろめたさを感じる必要はありません。自分を守るための戦略的な休みであることを意識しましょう。

転職を検討する

相性が悪い上司に我慢を続けるのではなく、より自分らしく働ける環境に出会える可能性があります。

人間関係でのストレスは転職でしか解決できないことも多いです。相手を変えることは上司であれば難しいため、部署異動が難しい場合は転職が最も現実的な解決策になることもあります

まとめ

この記事では、相性の悪い上司について解説しました。

相性の悪い上司にあたった経験がある人は多く、よくある悩みです。自分を守るためにも、上司を見極めて適切な対処が大切になります。

上司との相性に悩んでいる方は、まず「どのタイプの上司か」を見極めて、今日から1つでも行動を変えてみましょう。
もし限界を感じている場合は「部署異動」「休職」「転職」など、自分を守る選択肢を検討してみてください。

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