「未経験だから志望動機が思いつかない……」
「採用担当者の印象に残る志望動機の書き方は?」
「未経験で熱意をどう伝えればいい?」
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。事務職や医療事務、IT業界などの仕事に挑戦したいものの、履歴書の志望動機欄で手が止まってしまう方も多いでしょう。
実は、未経験でも志望動機の書き方次第で、書類通過率が大きく変わります。
この記事では、未経験でも採用担当者に響く履歴書の書き方や、職種別の例文集、自己PRとの違いを意識した書き方のコツを解説します。
最後のチェックリストを参考に、安心して応募書類を完成させましょう。

- 採用・人事歴10年以上
- 中途採用のみで900名以上を選考
- 採用統括責任者として書類選考・面接・採否の決定を担当
- 人事評価基準の策定・人事考課にも従事
- 社員のキャリア相談を多数経験
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)
履歴書の志望動機はなぜ重要?
履歴書の中でも志望動機は、あなたの意欲や考え方をもっとも伝えられる部分です。まず、志望動機がどのように評価されているのかを理解しておきましょう。
履歴書の志望動機で採用担当者が見ているポイント

履歴書の中で、採用担当者が特に注目するのが志望動機です。志望動機には、応募者の考え方・価値観・入社後のイメージが凝縮されているため、面接の前段階で一緒に働きたいかを判断する材料になります。
採用担当者が志望動機で見ている主なポイントは、以下の3つです。
| チェックポイント | 見られている内容 |
|---|---|
| 1.応募理由の明確さ | なぜこの業界・会社を選んだのかが具体的か |
| 2.仕事への理解度 | 業務内容や求められるスキルを理解しているか |
| 3.入社後の姿勢・成長意欲 | 入社後にどう成長したいかが伝わるか |
3つのポイントが伝わる志望動機を作成すれば、良い評価をされるケースが多数あります。入社後の活躍をしっかり描ける人ほど印象が良くなるのです。
履歴書の志望動機が選考に与える影響
履歴書の志望動機は、書類選考の通過率を大きく左右する要素です。書類では伝わりにくい、あなたの人柄や仕事への意欲を伝えるため、同じ未経験者であっても、志望動機によって面接に進める確率は大きく変わってきます。
採用担当者は「なぜ他社ではなく当社なのか」「未経験でなぜこの仕事に挑戦したいのか」といった納得できる根拠を求めています。「働きやすそうだから」「安定していそうだから」といった理由だけでは、採用担当者に説得力に欠ける印象を与えてしまうかもしれません。
採用担当者の心を動かす志望動機を書くには、自分なりの根拠と明確な目的を伝えることがポイントとなります。
未経験者でも好印象を与えられる理由
実は、未経験だからこそ、組織に新しい視点をもたらす可能性や高い学習意欲が評価されることもあります。採用担当者は経験よりも、学ぶ姿勢や前向きさを重視するケースが多く見られるからです。
未経験で不足している部分をどう補っていくのかを具体的に言語化し、入社後にどう成長し貢献したいかを書きましょう。志望動機の書き方次第で、未経験であっても十分好印象を与えられます。
では、実際にどのように書けば好印象につながるのでしょうか。次項では、志望動機の基本的な書き方を解説します。
未経験でも採用担当者に伝わる!履歴書の志望動機の書き方

履歴書を書く際に大切なのは、自分の経験や想いを整理し、なぜこの仕事を選んだのかを筋道立てて伝えることです。ここでは、未経験でも伝わる志望動機を書くための基本を解説します。
志望動機を書く前に整理すべき3つのこと
いきなり志望動機を書こうとすると、何から書けばいいかわからず手が止まりがちです。まずは、以下の3点を整理しましょう。
- 転職理由
今の仕事を辞めたい理由ではなく「なぜ次にこの職種を選ぶのか」に焦点を当てる
- 応募先の特徴
企業の理念・事業内容・働き方など、共感できるポイントを見つける
- 自分の強み
経験や性格、学んだことなど、企業で活かせそうな要素を洗い出す
項目ごとに明確にしておくことで、志望動機に一貫性が生まれます。特に未経験者の場合、業界に挑戦したい理由を具体的に伝えられるかが大きな差になります。
未経験向けテンプレート|履歴書志望動機の基本構成
未経験者が使いやすい志望動機の基本構成は次の3ステップです。
貴社を志望した理由は○○だからです。
これまでの経験で△△を身につけ、□□に興味を持ちました。
未経験ではありますが、××として貢献できるよう努力したいと考えています。
流れに沿って書くと、なぜ応募したのか、自分に何ができるか、入社後どうしたいかがスムーズに伝わります。
未経験が履歴書の志望動機を書くときの注意点
未経験の場合、つい「やる気」だけを強調しすぎて、具体性が欠けてしまうことがあります。採用担当者に伝わる志望動機にするには、以下の点に注意しましょう。
- 長すぎる文章を避ける
150〜300文字程度で、わかりやすく簡潔にまとめる。
- 具体例で説得力を高める
「一生懸命がんばります」だけでは弱い。具体的にどんな姿勢で、何を学びたいのかを入れる。
- ネガティブな転職理由を入れない
「今の職場が合わない」ではなく、「より自分の強みを活かせる環境で成長したい」とポジティブに変換する。
また、履歴書の志望動機は、面接でも深掘りされる前提で書くのがポイントです。無理に良く見せようとせず、自分の言葉で説明できる範囲にとどめましょう。
履歴書の志望動機例文|未経験でも印象に残る書き方

履歴書の志望動機は、未経験者にとって自分をアピールする大きなチャンスです。経験がない場合でも、意欲や学ぶ姿勢を具体的に伝えることで、採用担当者に好印象を与えられます。次に、未経験者が志望動機を作るときの考え方と職種別の例文をご紹介します。
未経験からでもOKな志望動機の考え方
未経験の場合、経験の豊富さではなく「意欲」と「準備している姿勢」が重視されます。
まずは、なぜその仕事に興味を持ったのか、どんな学びや努力をしてきたのかを整理しましょう。さらに、過去の経験が直接関連しなくても、学んだことや前職で培ったスキルをどう活かせるかを明確にすると説得力が増します。
たとえば、接客経験がある場合は「コミュニケーション力や丁寧な対応を事務業務に活かせる」と具体的に書くと良いでしょう。
では、職種別の具体例を見てみましょう。
未経験向け|履歴書の志望動機・職種別例文集
未経験からの転職を希望する方向けに、履歴書の志望動機例文を職種別にご紹介します。
事務職への未経験転職|履歴書志望動機例文
貴社を志望した理由は、正確さや効率性が求められる事務業務に挑戦し、スキルを伸ばしたいと考えたからです。
これまで接客業としてお客様対応を担当し、迅速かつ丁寧な対応力やチーム内での調整力を身につけました。その経験から、事務職でも正確さと協調性を活かせると感じました。
未経験ではありますが、貴社での業務に早く慣れ、入力作業やチーム調整などの業務で貢献できるよう努力したいと考えています。
営業職への未経験転職|履歴書志望動機例文
貴社を志望した理由は、お客様との信頼関係を築きながら提案力を発揮できる営業職に挑戦したいからです。
前職で販売業務を通じて、お客様の要望を聞き、最適な提案を行う力を培いました。この経験により、営業職でも顧客対応力を活かせると考えました。
研修制度を活用して早期に戦力となり、お客様に価値を提供できる営業担当として努力していきたいです。
IT業界・エンジニア職への未経験転職|履歴書志望動機例文
貴社を志望した理由は、システム開発に携わり、ITスキルを活かして成長したいと考えたからです。
独学でプログラミングの基礎を学び、論理的思考力や問題解決力を身につけました。その過程で、エンジニアとして実務に挑戦したいとの興味が深まりました。
未経験ではありますが、柔軟な発想と学習意欲を持って業務に取り組み、早期に貢献できるエンジニアを目指したいと考えています。
販売・接客職への未経験転職|履歴書志望動機例文
貴社を志望した理由は、人と接する楽しさを仕事にし、接客スキルをさらに磨きたいからです。
これまで事務職で正確性や丁寧さを意識した業務を経験し、お客様とのやり取りの重要性に気づきました。その経験を接客業に活かしたいと考えました。
未経験ではありますが、お客様に寄り添った対応を心がけ、貴社のブランド価値向上に貢献できる販売スタッフを目指します。
医療事務への未経験転職|履歴書志望動機例文
貴社を志望した理由は、医療事務として患者様に安心していただける環境づくりに貢献したいからです。
医療事務講座を受講し、受付業務や医療知識の基礎を学びました。学んだ知識を実務で活かし、正確かつ丁寧な対応ができる自信があります。
貴社の業務に早く慣れ、患者様に信頼される医療事務スタッフとして努力していきたいと考えています。
【NG例】こんな志望動機は印象ダウン
未経験者が書きやすい言葉や表現には注意が必要です。具体的なNG例を見てみましょう。
- 「なんとなく雰囲気が良さそうだから応募しました」
面接官に熱意が伝わらず、受け身な印象を与えます。
- 「給料や休日など条件が魅力で志望しました」
条件重視に聞こえ、会社への貢献意欲が低い印象になります。
- 他社でもそのまま通用するような汎用的な志望動機
他社でも通用する内容はオリジナリティがなく、選考で差がつきません。
例文を参考にしつつも、自分の具体的な経験と応募企業の特徴に沿った内容に書き換えることが、書類選考突破のポイントです。
履歴書の志望動機を完成させるチェックリスト|未経験者が見直す3つのポイント

では、書き上げた志望動機を実際に応募書類として提出する前に、どこを確認すればよいのでしょうか。未経験者が押さえておきたいチェックポイントを解説します。
- 文章が読みやすく簡潔か
- 内容に一貫性があるか、面接でも同じ話ができるか
- ポジティブな印象になっているか
文章が読みやすく簡潔か
志望動機は短くても内容が伝わることが大切です。長文で情報を詰め込みすぎると、読む側が疲れてしまい、意図が伝わりにくくなります。
読みやすい文章になるよう、下記をチェックしましょう。
- 1文を短く区切る
- 主語と述語を明確にする
- 箇条書きや改行を適度に使う
少しの工夫で、採用担当者がスムーズに理解できる志望動機になります。
内容に一貫性があるか、面接でも同じ話ができるか
履歴書の志望動機と自己PRや職務経歴に矛盾があると、面接時に質問された際に答えに詰まるリスクがあります。特に未経験者の場合、面接官は本当に入社意欲があるのかを慎重に判断します。
志望動機でアピールした経験や強みは、面接でも具体的に説明できるよう整理しておきましょう。また、文章内で同じ強みを繰り返すと、説得力が増し一貫性も出ます。
たとえば、対応力やコミュニケーション力を志望動機で書いた場合、職務経歴や自己PRでも同じ内容に触れ、実績や経験とリンクさせると効果的です。
一貫性があることで、未経験でも「この人は将来活躍できそう」との印象を与えられます。
ポジティブな印象になっているか
未経験者が志望動機を書く際に陥りやすいのが、ネガティブな表現です。「未経験なので不安ですが……」の書き方では、挑戦意欲よりも不安が強調されてしまうかもしれません。
代わりに「未経験ではありますが、積極的に学び貢献したいです」と前向きに書くことで、ポテンシャルと意欲を伝えられます。そして、単なる意欲にとどまらず、過去の経験をどのように活かし、貢献できるかの熱意を示すことで、説得力が増します。
文章を完成させたら、声に出して読んでみましょう。文章のリズムや読みやすさを確認できます。また、時間を置いて読み返すと、客観的な視点で文章の不自然な箇所に気づきやすくなるため、ぜひ試してみてください。
志望動機と自己PRの違い・書き分け方

志望動機と自己PRは、役割に違いがあります。
志望動機と自己PRの役割の違い
志望動機と自己PRは混同しやすいですが、それぞれ目的が異なります。違いを表にまとめました。
| 項目 | 志望動機 | 自己PR |
|---|---|---|
| 役割 | なぜこの会社・職種を選んだかを説明 | 自分の強みをどう活かせるかをアピール |
| 伝える内容 | 会社の理念や業務への共感、業界・職種への関心 | 経験・スキル・性格など具体的な強み |
| 例文 | 「貴社の教育方針に共感し、事務職で組織の効率化に貢献したいです」 | 「前職で培った事務スキルを活かし、迅速で正確なデータ処理を提供できます」 |
志望動機は会社目線、自己PRは自分目線で書くと整理しやすくなります。次に、採用担当者に伝わりやすくまとめるコツについて見ていきましょう。
採用担当者に伝わりやすい志望動機・自己PRまとめ方のコツ
志望動機と自己PRを効果的に伝えるためには、文章の構成と一貫性がポイントです。
まず、志望動機では「結論(志望理由)→理由→今後の意欲」の順で簡潔に整理し、面接での同じ話ができる内容にします。一方、自己PRは「強み→具体的なエピソード→入社後の活かし方」の順で構成すると、未経験者でも説得力が増します。
さらに、志望動機と自己PRの内容を混在させないよう注意が必要です。文章全体で、入社後にどのように貢献できるかを具体的に示すことを意識しましょう。
未経験転職での履歴書の志望動機についてのよくある疑問Q&A
未経験転職での履歴書の志望動機についてよくある疑問をまとめました。
- 履歴書の志望動機に「未経験ではありますが」と書くとどうなる?
-
「未経験ではありますが」と書くことで、素直に経験の不足を認められます。とはいえ、この表現だけでは受け身に見えやすく、熱意や可能性が伝わりにくい場合があります。続けて「積極的に学び、貢献したい」と続けると、未経験でも前向きな印象を与えられるでしょう。
- 異業種転職の志望動機はどう書けばいい?
-
異業種への転職では、これまでの経験をどう活かせるかを具体的に示すことが大切です。前職で培ったスキルや知識を、新しい業種でどのように応用できるかと伝えると、未経験でも説得力が高まります。
- 履歴書の志望動機の文字数はどれくらいが目安?
-
履歴書の志望動機は一般的に150〜300文字程度が目安です。短すぎず長すぎない文章で、簡潔に伝えましょう。
- 短い志望動機でも印象を良くするコツは?
-
履歴書のフォーマットによっては、志望動機を短い文字数でまとめることが求められる場合があります。たとえば「未経験ですが、これまでの経験を活かして○○に貢献したい」と、結論と活かし方を簡潔に入れることが効果的です。
まとめ|未経験でも「自分らしさ」を伝える志望動機を
この記事では、未経験から応募する際に評価される履歴書の志望動機の書き方について解説しました。
未経験でも志望動機は、意欲と具体性を組み合わせれば十分にアピールできます。これまでの経験や学びを活かしつつ、企業でどのように貢献できるかを明確に伝えることが大切です。
例文を参考に、自分の言葉で整理して応募書類を完成させましょう。

