
パソコンスキルは履歴書にどのように書いたら良いかわからない……



履歴書に書けるパソコンスキルはどのレベル?



書き方のNG例が知りたい
このようなお悩みはありませんか?
パソコンスキルは人によりレベルに大きく違いがあり、自分のスキルをどう表現したらよいか迷いますよね。
資格がある方はもちろん、資格がなくても効果的にスキルをアピールできる書き方があります。
この記事では、履歴書に書くパソコンスキルについて、書ける資格・スキルや、職種別の書き方例文、NG例まで解説します。
最後まで読めば、あなたのスキルが十分に伝わる履歴書が書けるようになります。
本記事のライター:伊藤えま
採用・人事歴10年以上。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)取得済み。採用統括責任者として現場で得てきたリアルな知見を、発信している。
履歴書に書けるパソコンスキル例とおすすめ資格一覧
履歴書にどのレベルであれば書いてよいのか迷う方もいるでしょう。認知度が高く、履歴書に書くことで評価につながりやすいパソコンスキルと資格をまとめました。
履歴書に書けるパソコンスキル例
転職で求められることの多いOfficeソフトを中心として、履歴書に書けるスキルは下記のようなものがあります。
Word
- 初級レベル: 文字入力、書式設定(フォント、文字サイズ)、表や画像の挿入、印刷設定
- 中級レベル: テンプレート作成、差し込み印刷、段組み、目次作成、変更履歴の管理
- 上級レベル: マクロやVBAの使用、文書保護設定、高度なレイアウト編集
Excel
- 初級レベル: 表作成、四則演算、SUM・AVERAGEなどの基本関数、グラフ作成
- 中級レベル: VLOOKUP、IF関数、ピボットテーブル、オートフィルタによるデータ抽出・分析
- 上級レベル: マクロやVBAの使用、複雑な関数の組み合わせ、高度なデータ分析
PowerPoint
- 初級レベル: スライドの追加・削除、文字入力、画像挿入、基本的なアニメーション設定
- 中級レベル: 提案書・企画書の新規作成、図形やSmartArtの活用、スライドマスターの使用
- 上級レベル: 動画や音楽の挿入、複雑なアニメーション設定、双方向性のあるプレゼン資料作成
その他
- Adobe製品: Photoshop(写真加工、バナー作成)、Illustrator(イラスト、ロゴ作成)、Premiere Pro(動画編集)
- その他業務ソフト: 会計ソフト(弥生会計、勘定奉行)、CRM(Salesforceなど)、グループウェア(Google Workspace、Slackなど)
履歴書に書けるおすすめパソコン資格一覧
認知度があり選考で評価につながりやすい資格は、下記のようなものがあります。
- MOS(Microsoft Office Specialist)
- 日商PC検定
- ITパスポート
- P検(ICTプロフィシエンシー検定)
- VBAエキスパート
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- 高度情報処理技術者試験
- AWS認定資格


履歴書でパソコンスキルを書く欄はどこ?


パソコンスキルは履歴書の「免許・資格」「特技」欄に記載します。
資格とスキルでは書く項目が異なり、資格は「免許・資格」、具体的なスキルは「特技」に書くのがマナーです。
履歴書は様々なフォーマットがあり、それぞれ記載項目に違いがあります。自分の強みを最もアピールできるフォーマットを選ぶのも一つの方法です。応募先からフォーマットの指定がなければ、項目の違いで履歴書のフォーマットを選びましょう。
【職種別】資格がなくてもOK!履歴書のパソコンスキル書き方例文


資格は、スキルを客観的に証明するための大きな武器になります。とはいえ、なかには「資格がなくて書くことがない」と悩む方もいるでしょう。資格がない場合は「特技」欄で、スキルを具体的にアピールするのが効果的です。ここでは、職種別に具体的な書き方を紹介します。
事務
事務職では、正確な操作や効率的なデータ処理スキルが求められます。
例
Excelを使用したデータ整理と分析が得意です。独学で関数やピボットテーブルを習得し、前職で売上データを効率的に集計・分析しました。これにより、作業時間を約30%削減できた実績があります。
営業
営業職は、顧客に向けたプレゼンテーション資料の作成スキルが評価に繋がります。どのような点を意識して作成していたかを伝えましょう。
例
PowerPointを使用したわかりやすい資料作成が得意です。前職では、顧客への提案資料を自らPowerPointで作成し、分かりやすいプレゼンテーションを心がけていました。特に、グラフや図解を多用して、複雑なサービス内容でも顧客の理解を深め、成約率向上に貢献しました。
ITエンジニア
ITエンジニアは、プログラミングやシステム構築のスキルが重視されます。実際の開発経験を具体的に伝えましょう。
例
前職では、営業部門のタスク管理を効率化するため、Pythonを用いてデータ自動集計ツールを開発しました。手動でのデータ入力作業が不要となり、チーム全体の業務時間を月間50時間以上削減しました。今後は、さらに専門的なスキルを活かし、チーム開発にも貢献したいと考えております。
Webデザイナー
Webデザイナーのスキルを相手にわかりやすく伝えるには、具体的な実績とポートフォリオが重要です。履歴書と一緒にポートフォリオを提出することで、あなたのスキルがより正確に伝えられます。
例
独学でAdobe PhotoshopとIllustratorを習得し、前職ではWebサイトのワイヤーフレームやバナー作成、UI/UX設計を担当していました。ユーザーがストレスなく利用できるような設計を目指しています。
履歴書のパソコンスキルNGな書き方例


スキルをアピールするために書いた内容でも書き方により、習熟度がわからず、悪い印象になることもあります。ここでは、評価につながらないNG例を紹介します。
〇〇〇(ソフト名)が使えます・得意です
「Wordが使えます」「Excelが得意です」では、どのくらい使えるのか相手はわかりません。どの程度使えるのか具体的に書きましょう。
たとえば、Excelで「フォーマットへの入力ができる」と「VLOOKUP関数が使える」では、大きくスキルの程度に違いがあります。できるだけ具体的に伝えることで、正しい評価に繋がります。
インターネットで調べものができます
現代において、インターネットを使えない人はほとんどいないため「インターネットで調べものができる」と書いてもアピールになりません。業務で役に立つ具体的なスキルに言い換える必要があります。
たとえば「競合や動向を調査するためのリサーチスキル」や「SNSの運用経験」のようなスキルは、ビジネススキルとして評価されます。
毎日パソコンを使っています
多くの人が日常的にパソコンやスマホを利用する現代では、パソコンを使うだけでは評価されません。パソコンを使用して何が出来るのかを伝えることが大切です。
たとえば「タイピングが得意で、日本語を1分間に150文字以上入力できます」のように具体的なスキルを記載しましょう。どのくらいのレベルで使えるのかを伝えることで効果的なアピールになります。
履歴書にパソコンスキルを書くときの注意点


履歴書でパソコンスキルを伝えるときに注意する点があります。
- 資格は正式名称で書く
- 応募先の業務に関連するスキルを選ぶ
- 勉強中でもポジティブに書く
それぞれの注意点について、詳しく解説します。
資格は正式名称で書く
履歴書は公的な書類のため、資格名は通称や通称ではなく正式名称で記載しましょう。たいていは資格の管理団体や認定団体のサイトで、書類への正しい書き方を説明しています。資格ごとにバージョンやレベルなど書き方が決まっているため注意しましょう。
たとえば、MOS(Microsoft Office Specialist)は下記のように記載します。
令和5年4月 Microsoft Office Specialist Excel 365 合格
2024年4月 Microsoft Office Specialist Word 2019 Expert 合格
応募先の業務に関連するスキルを選ぶ
履歴書に記載するスキルは、応募先の業務に関連するスキルを選びましょう。業務に繋がらないスキルは、選考で評価されません。
たとえば、「Adobe Premiere Proを使用した動画編集ができます」と記載しても、業務に動画編集が含まれなければ、プラスの効果は期待できません。求人ごとに求められるスキルや活かせる能力をリサーチして、どのスキルをアピールするのか選ぶことが大切です。
勉強中でもポジティブに書く
資格はまだ取得できていなくても、現在学習中であれば「〇〇取得にむけて学習中」と記載しましょう。スキルを身につける前向きな姿勢が企業に伝わり、ポテンシャルをアピールできます。
ブランクがある場合は「入社までに〇〇を確認し、必要であれば再学習します」と伝えることで、面接官に納得感や安心感を与えられます。
履歴書にパソコンスキルを書くときのよくある質問や疑問
履歴書にパソコンスキルを書くときのよくある質問や疑問をまとめました。
- パソコンスキルを書かないと不利になる?特になしは?
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パソコンスキルを書かないと書類選考で不利になる場合があります。「特になし」も同様です。書類選考は比較選考になることが多く、書類にある情報のみで選考します。その場合、スキルが記載された応募者の方が有利になります。
- 勉強中の場合はどう書けば良い?
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「〇〇取得に向けて学習中」と記載しましょう。試験日が決まっている場合には、「〇〇取得に向けて学習中(試験日〇月〇日)」と書くことで、学習の進捗度を採用担当者がイメージできます。
- 初心者レベルのWord・Excelでも書いて良い?
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初心者レベルでも履歴書に記載しましょう。未経験と初心者レベルでは大きな違いがあります。さらに「入社までにスキル習得に向けて学習いたします」と記載すると、今後の期待も含めて評価に繋がりやすくなります。
- タイピング速度は書いて良い?
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タイピング速度も十分にアピールできるスキルです。速度のイメージができるよう、実際にタイピング速度を測定して履歴書に記載しましょう。
まとめ|履歴書のパソコンスキルは出来るだけ具体的に記載しよう
この記事では、履歴書へのパソコンスキルの書き方について解説しました。
資格があればスキルを伝えやすいですが、資格がなくても書き方次第で十分にアピールできます。応募先が求める人物像をリサーチして、関連するスキルを出来るだけ具体的に記載しましょう。
早速、応募先の求人ページで求められるスキルを確認し、履歴書に詳しくスキルを記載しましょう。



