転職の面接準備を進めていると「特技」について、どのように回答して良いかわからず戸惑う方も多いのではないでしょうか。
特技は仕事に関係するのかな？
特技は一見、仕事に直接関係がなさそうで、質問の意図がわかりにくく不安に感じることもあるでしょう
特技の質問には明確な意図があり、あなたの人柄や仕事への適性を伝えるチャンスでもあります。
この記事では、特技についての回答にお困りの方向けに、好印象を与える特技の選び方と、面接で使える特技の例を解説します。
なぜ面接で特技を聞かれるの？3つの意図
面接で面接担当者が特技を聞くのには、3つの意図があります。
人柄を知るため
特技の回答は、応募者の人柄を知る機会になります。
自己PRや志望動機とは違って特技は、人となりが見えるからです。
よく聞かれる質問については、準備された回答が多く、本来の性格が見えにくいこともあります。
一方、特技はプライベートに近い内容なので、自然とその人らしさが伝わりやすいのです。
他の質問ではわからなかった、人柄を確認する目的で聞かれることがあります。
仕事への適性を確認するため
特技を聞くことによって、仕事への適性を判断する目的もあります。
どのようなことを得意としているかで、社風や業務内容への向き不向きがわかります。
たとえば「場の空気を読むこと」が特技の人は、プロジェクトチームなど複数人で取り組む作業が向いていることがわかります。
募集しているポジションに、適性があるかどうかを判断する材料にもなります。
コミュニケーション能力を確認するため
コミュニケーション能力を確認する目的もあります。
特技は、自己PRや志望動機に比べると質問される頻度は高くありません。
応募者が対策をしていない質問で、コミュニケーション能力を見極めています。
例えば、話が長くなり、結局なにが特技なのかわからない回答では、業務に必要な会話力が不足していると感じるでしょう。
相手が納得できるように簡潔に話せるかどうかで、コミュニケーション能力を確かめています。
面接で好印象を与える特技の選び方・ポイント
特技の質問は、他の質問では伝えられなかったことをアピールできる機会です。
好印象を与える特技を、選ぶポイントを解説します。
特技と趣味、自己PRの違い
まずは特技と似ている趣味、自己PRとの違いを理解して、特技にあたるものは何かを考えましょう。
特技：他の人より得意なこと・自信があるスキル
趣味：プライベートで楽しんでいること・好きなこと
自己PR：業績やエピソードで、企業にとってのメリットをアピールできること
人に褒められた経験がある特技を選ぶ
特技がいくつかある場合には、人に褒められた経験がある特技を選ぶのがおすすめです。
褒められた経験を、得意とする根拠としてアピールができます。
仕事に活かせる特技を選ぶ
仕事に活かせる特技を選ぶのもポイントです。
応募職種に近い特技をアピールできれば、好印象に繋がります。
たとえば「HTML/CSSの知識」が特技の人は、WEBデザインの職種では即戦力として期待できます。
複数の特技があるときは、より仕事に活かせる特技を回答しましょう。
ギャップがある特技を選ぶ
自分の印象から離れた、ギャップがある特技を選ぶのも良いです。
意外性は、面接担当者の印象に強く残ります。
例として、穏やかで控えめな印象の応募者が、特技として「ボクシング」と回答したとします。
すると「この人にはいろんな一面がある」と人間的な魅力を伝えられるでしょう。
面接担当者にギャップを与えることで、多面性や個性がアピールできます。
他の人と差がつく！面接で特技を話すときの伝え方のコツ
面接で特技を話すときには、順序を追って相手が納得できるような伝え方をしましょう。
面接で使える特技の例を4つのタイプ別に紹介
特技といわれても、思いつかない方もいるかもしれません。
面接で使いやすい特技の例を、4つのタイプ別で紹介します。
生活系
・早起き習慣
・料理
・整理整頓
・車の運転
スキル系
・暗算
・英語
・接客
・簿記
・タッチタイピング
・エクセル
・スピーチ
・プレゼンテーション
・資料作成
・動画制作
・ライティング
・HTML/CSS
・Canva
・SNS運用
・パソコンの初期設定
・スケジュール管理
・イラスト
・情報収集
・社外との折衝
・インプット・アウトプットの使い分け
スポーツ系
・球技
・ランニング
・登山
コミュニケーション系
・人の名前と顔をすぐに覚えられる
・場の空気を読む
・人との会話内容を暗記できる
・ニーズを汲み取れる
・初対面の人とすぐ打ち解けられる
・聞き上手
・相手に合わせた会話ができる
・柔軟な対応力
・他の人にわかりやすく教えられる
・緊張しても冷静に対応できる
面接に使いやすい特技はたくさんあるんだね！
面接での特技の答え方｜回答例
特技の質問について、回答例を紹介します。
・車の運転
私の特技は車の運転です。
仕事やプライベートで毎日運転をする機会があります。
18歳で免許を取得してから、違反や事故は一度もなく、ゴールド免許を保有しています。
以前、上司から「安心して任せられる」と褒められたこともあります。
今後も引き続き日々の仕事で、安全運転を第一として、質の高い配送で御社に貢献していきたいです。
・Excel
私の特技はExcelです。
「Microsoft Office Specialist Excel 2019 Expert」を取得しています。
以前の職場では、データ処理の件数が多く、時間がかかりミスも発生しやすい状況でした。
Excelのマクロ機能を用いて、データ処理の自動化を試みたところ、作業時間が50％削減し、ミスもなくなりました。
入社後は、御社の業務効率化に貢献できるように、積極的に新しいスキルを習得し、貢献していきたいと考えています。
・ランニング
私の特技はランニングです。
これまで東京マラソンなどの大会への出場経験があり、週末は継続的に10kmほど走っています。
記録を伸ばすことを目標に、健康管理に努めながら、練習をコツコツと継続してきました。
こうした継続力や自己管理力を活かして、御社での業務に役立てられると考えています。
・人との会話内容を暗記できる
私の特技は、人との会話の内容を暗記できることです。
一度話したことは細かいニュアンスまで記憶に残りやすく、相手が以前に話していたことを覚えておくことで、信頼関係の構築にも繋がっていると感じています。
この特技は、社内外のコミュニケーションを円滑に進めるためにも活かせると考えています。
面接で避けたい特技の答え方｜NG例と注意点
特技の内容は、得意なことであれば何でも良いわけではありません。
選択を間違えると、マイナスなイメージを持たれるリスクがあります。
「特技はありません」は避ける
「特技はありません」と回答するのはやめましょう。
人としての魅力が感じられないばかりか、志望度が低く感じられることもあります。
人間性を伝えられる機会なので、人となりを知ってもらって好感触を得るようにしましょう。
仕事に活かせない特技は避ける
仕事に活かせないような特技は避けた方がよいです。
業務への関連が低い特技は「それで仕事では何ができるの？」と思われます。
「クレーンゲームが得意」「食べ放題で元がとれる」などの、ビジネススキルにつなげにくい特技は印象が弱くなります。
マイナスイメージがある特技は避ける
人によってマイナスイメージに捉えられる可能性がある特技は、避けた方が無難です。
例えば「ギャンブル」「徹夜が得意」などが該当します。
不健康そうな印象や不安を与える特技は、伝えない方がよいでしょう。
話がまとまっていない
特技の質問は、プライベート感があるので、つい長々と話をしてしまうことがあります。
内容がまとまっていない話は「結局、なにが言いたかったのかわからない」と理解されない傾向があります。
また、簡潔に相手に伝える技術も、ビジネススキルの一種です。
順序立てて、簡潔に話すようにしましょう。
まとめ｜面接の特技はあなたらしさを伝えるチャンス
この記事では、面接の特技の質問に関して、好印象を与える特技の選び方や、使える特技の例について解説しました。
特技の質問では、ほかの質問ではわからない人間性や仕事への適性をアピールする場です。
企業に合った特技を選び、わかりやすく伝えることで、他の応募者と差をつけることができます。
あなたの魅力を十分に伝えられるように事前準備をしておきましょう。
