- 面接での言葉遣いで落ちることもある
- 言葉遣い4つのポイント
- NG言葉遣いの言い換え一覧 >>言い換え一覧はこちら
- 自信をつける練習方法3選

面接の言葉遣いで落ちることってあるの?不安……



面接でよく使う正しい言葉遣いを知りたい!



言葉遣いに自信がない……練習方法を知りたい!
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。面接で緊張してしまって、うまく話せないのではと気がかりですよね。
言葉遣いだけで即不合格になるケースは少ないですが、言葉遣いはビジネスマナーとして重要視されています。そのため、誤った敬語を繰り返し使うことで面接に落ちることがあります。
この記事では、面接での言葉遣いに自信がない方向けに、言葉遣いのポイントと、間違えやすい言葉遣いの言い換え例について解説します。
最後まで読めば、正しい言葉遣いがわかり、面接で好印象を与えられます。
本記事のライター:伊藤えま
採用・人事歴10年以上。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)取得済み。採用統括責任者として現場で得てきたリアルな知見を、発信している。
面接で言葉遣いが悪いと落ちる?


面接で言葉遣いが悪いと選考に影響し、不採用となるケースがあります。
ビジネスマナーとして、言葉遣いは重要視されています。入社後に社外の人とやり取りをする際、正しい言葉遣いができていないと、会社としての信用を失う恐れがあるからです。
敬語はマナーだけではなく、相手との関係性を築くツールです。正しい敬語が使えないと相手とのコミュニケーションが円滑に進まず、相手に不快感を与えてしまったり、失礼な印象を与えたりすることがあります。その結果、打ち合わせやプロジェクトが進まなくなる恐れがあります。
面接担当者は「この人を採用しても大丈夫か」との視点で、言葉遣いをチェックしているのです。
面接の言葉遣いで落ちないために敬語の違いを理解する


面接で正しい言葉遣いをするためには、敬語についての理解が重要です。敬語には大きくわけて「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。ここでは違いを理解しておきましょう。
尊敬語
相手もしくは第三者の動作・ものごと・状態について話すときに使います。
「いらっしゃる」「おっしゃる」「御社」「お忙しい」などが尊敬語です。
謙譲語
自分から相手や第三者に向けて行う行為、ものごとについて話すときに使う敬語です。
「伺う」「申し上げる」「お届けする」など、自分の行為をへりくだって表現する言葉です。
丁寧語
相手に対して、丁寧に話すときに使う言葉です。「です」「ます」調などが丁寧語にあたります。
面接で落ちない!言葉遣い4つのポイント


言葉遣いで相手に好印象を与えるのにはポイントがあります。
- 「です」「ます」調で話す
- 一人称は「わたし」「わたくし」
- 二重敬語に注意する
- クッション言葉をうまく使う
それぞれ解説します。
「です」「ます」調で話す
面接では、常に「です」「ます」調で話しましょう。ビジネスシーンに求められる丁寧で親しみやすい印象を与えられます。
一人称は「わたし」「わたくし」
一人称は「わたし」もしくは「わたくし」で話すようにします。「僕」や「自分」はフランクな印象になるので、面接には適していません。
さらに「わたし」より「わたくし」の方が、よりフォーマルな印象になります。業種によって使い分ける方法も効果的です。
二重敬語に注意する
二重敬語にならないように注意しましょう。二重敬語とは、同じ種類の敬語を重ねて使用する誤った表現のことです。丁寧に話そうとするあまりに、二重敬語になってしまうことがあります。
たとえば、「おっしゃられる」は「おっしゃる」と「〜られる」で二重敬語になっています。「お読みになられる」も、「お読みになる」に「〜れる」を加え二重敬語になっており、相手に不自然な印象を与える恐れがあります。
クッション言葉をうまく使う
クッション言葉をうまく使えると、やわらかく丁寧な印象になります。クッション言葉とは、相手に伝える本題の前に入れることで、角をやわらげて、相手に配慮を示す言葉です。
たとえば「恐れ入りますが」「お手数ですが」「差支えなければ」のような言葉がクッション言葉としてよく使われます。
面接でよく間違えやすいNG言葉遣いの言い換え一覧
ビジネスのシーンでも、間違った言葉遣いをしている人を見かけることがあります。面接でよく間違えやすい言葉遣いについて、言い換え例を紹介します。
NG | 言い換え例 |
---|---|
了解です、わかりました | 承知しました |
大丈夫です | 問題ございません |
すみません | 申し訳ございません |
よろしかったでしょうか | よろしいでしょうか |
このあいだ | 先日 |
もうすぐ | まもなく |
ちょっと | 少々 |
ありません | ございません |
なるほど | 勉強になります |
なので~ | ですので~ |
貴社 | 御社 |
履歴書になります | 履歴書です |
参考になります | 勉強になります |
させていただく | しております |
面接の言葉遣いでよく使う尊敬語・謙譲語の一覧
面接でよく使う単語について、尊敬語と謙譲語をまとめました。主語が自分か相手かによって、尊敬語と謙譲語を使い分けましょう。
尊敬語 | 謙譲語 | |
---|---|---|
見る | ご覧になる | 拝見する |
知る | ご存じ、お知りになる | 存じる、存じ上げる |
する | なさる、される | いたします |
行く | いらっしゃる、お越しになる | 伺う |
待つ | お待ちになる、おまちくださる | お待ちする |
会う | お会いになる、会われる | お目にかかる、お会いする |
言う | おっしゃる | 申し上げる、申す |
伝える | お伝えになる | 申し伝える |
聞く | お聞きになる、聞かれる | 拝読する |
受け取る | お受け取りになる | 賜る、頂戴する、頂く |
わかる | おわかりになる、ご理解いただく | かしこまる、承知する |
面接で落ちないための言葉遣い以外で注意するクセ


言葉遣いのほかに、話し方そのものにもクセが出ることがあります。無意識であることが多く、自分では気づきにくいものです。話すときに注意する点を解説します。
「すみません」は言わない
「すみません」が口癖になっている人は、言わないよう気をつけましょう。思わず口にしてしまうことが多く便利な言葉ですが、ビジネスシーンには適していません。
言った理由を考えて、状況によって言い換えましょう。
- 感謝する→「ありがとうございます」
- 謝る→「申し訳ございません」
相手の言葉をさえぎらない
話をするときは、相手が話し終えるのを待ってから話し始めるようにしましょう。
面接では、自分をアピールしたいと焦るあまり、相手の言葉をさえぎってしまう人がいます。しかし、話をかぶせられたり、さえぎられたりすると、相手は不快に感じ、失礼だと捉えることが多くなります。
相手の話は、落ち着いて最後まで聞く習慣をつけましょう。
語尾は伸ばさない
語尾を伸ばすクセがある人は、注意しましょう。幼い印象を与え、相手から信頼感を得ることが難しくなります。
無意識のことも多く、たいていは自分で気づけない話し方のクセです。そのため、周囲の意見を聞いたり、録音して自分で聞いたりして確認する方法が有効です。
相槌の仕方に注意する
面接では、相槌にも注意を払いましょう。相槌は意識せず自然に出ることが多く「なるほど」「うんうん」のような失礼な言葉遣いになっていることがあります。フランクな相槌は相手に違和感を与え、円滑なコミュニケーションの妨げになります。
特に、応募者より面接官の方が若い場面でよく見られます。面接官が明らかに年下であっても、ビジネスの場では関係ありません。
相槌でも気を抜くことがないよう「はい」「ええ」のようなビジネスシーンに適した丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
面接で言葉遣いを気にしすぎて焦ったときの対処法


面接で失礼な言葉遣いにならないよう気にしすぎると、焦ってしまい言葉につまることがあります。このような場合での対処法を紹介します。
一呼吸おく
焦ってしまったときには、まずは一呼吸おいて落ち着きましょう。落ち着くことで、話す内容を頭の中で整理でき、スムーズに話し始められます。
「失礼しました」と言って立て直す
言葉に詰まったときには、「失礼しました」と言って立て直します。
面接担当者も相手が緊張していることは理解しているので、多少の言葉の詰まりは気にしません。「失礼しました」と言ったあとに、質問に対して回答すれば問題ありません。
面接で落ちない!言葉遣いに自信をつける練習方法3選


面接での言葉遣いに自信をつけるには、練習が大切です。面接で好印象を与えるためのおすすめの練習方法をご紹介します。
録音して聞く
ひとりで手軽にできるのは、録音して聞いてみる方法です。自己PRや志望動機などの質問を想定して、回答を録音して、自分で聞いてみましょう。
言葉遣いや話し方の特徴を客観的にチェックできるため、相手にどのような印象を与えるかがわかります。
他の人に聞いてもらう
家族や友人など、他の人に回答を聞いてもらう方法も有効です。
自分では気づけなかった話し方のクセや、敬語の間違いに気づいてもらえる可能性があります。
転職エージェントを活用する
転職エージェントによっては、模擬面接を受けることができるサービスもあります。
実際の面接場面を想定した質疑応答の練習ができるので、プロの視点で話し方や言葉遣いなどの的確なアドバイスを受けられます。
面接の言葉遣いでよくある質問や疑問
面接の言葉遣いでよくある質問や疑問をまとめました。
- 面接で「そうですね」と言ってしまったけど落ちる?
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「そうですね」と言ったからといって、必ずしも不合格になるわけではありません。場面により適した言葉遣いにもなるからです。ただし、繰り返し使いすぎると「他の言葉を知らないのかな」と未熟な印象を与えることがあります。繰り返しにならないよう「おっしゃる通りです。」ような言葉に置き換えてもよいでしょう。
- 面接で「御社」と「弊社」を間違えてしまったけど落ちる?
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御社と弊社を間違えたことで必ずしも不合格になるわけではありませんが、他の応募者と比較検討されたときに、マイナス点になる場合があります。よくあるミスのため、面接官が違和感を感じやすい誤りです。
- バイト面接と正社員面接で敬語のレベルは違う?
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バイト面接と正社員面接では求められる敬語のレベルが異なります。正社員面接の方が正しい言葉遣いが必要とされ、それぞれの職種に期待される役割や責任の大きさの違いにより違いが生じます。
まとめ|面接での言葉遣いで落ちる可能性もあるので対策が必須
この記事では、面接での言葉遣いのポイントや、言葉遣いの言い換え例について解説しました。
中途面接では特にビジネスパーソンとして、面接では言葉遣いが重視されています。社員の言葉遣いひとつで、会社の信頼を失う可能性もあるからです。
緊張せず言葉遣いに自信を持つためには、準備と練習が大切です。転職エージェントに登録して模擬面接を受けてみましょう。

