- 休職歴があっても転職で不利になるとは限らず、回復状況や再発防止策が重視される
- 説明が不十分で他責にすると休職は不利になりやすい
- 職場選びと転職支援で、休職経験を活かし再発を防げる
「メンタル不調の休職歴があると転職で不利になる?」
「休職中の転職活動は問題ある?」
「面接で休職理由をどう話せばいい?」
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、休職=即不利ではありません。
この記事では、企業が休職歴のある応募者を見る本当のポイントや、履歴書・面接での対応策、再発を防止する職場選びまで解説します。
最後まで読めば、休職経験を不利にせず、無理せず自分らしく働ける環境への一歩を踏み出せます。

- 採用・人事歴10年以上
- 中途採用で900名以上を選考
- 採用統括責任者として書類選考・面接・採否の決定を担当
- 人事評価基準の策定・人事考課にも従事
- 社員のキャリア相談を多数経験
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)
メンタル不調での休職は転職に不利? 企業側の本音

結論から言うと、メンタル不調での休職経験があったとしても、転職が即不利になるわけではありません。企業が見ているのは、過去の休職よりも、これから安定して働けるかどうかです。適応障害やうつでの休職も、評価の考え方は基本的に同じと考えて問題ありません。
企業側がチェックする点は以下の点です。
- 現在の体調や回復状況
- 再発を防ぐための工夫
- 働き方を見直したかどうか
これらを整理して伝えられれば、メンタル休職が転職で不利に働く可能性は下がります。
一方で、状況によっては転職で不利になる可能性があるのも事実です。特に、回復の見通しが不透明な場合や、早期に再発する懸念が残っている場合、企業側は採用後も再び休職するリスクを考慮せざるを得ません。メンタルヘルス不調での休職の場合、企業側から見ると、就労可能かわかりづらいこともあります。
重要なのは休職した事実そのものではなく、「現在はどのように回復しており、今後どう働いていけるか」を言葉で伝えられるかどうかです。ここを明確に示すことが、評価の分かれ目になります。
休職すると転職で不利になる人・ならない人の違い
休職の経験が転職でどう受け止められるかは、応募者によって分かれます。分かれ目になるのは休職の有無ではなく、その後の向き合い方です。
ここでは、不利になりやすいケースと、評価を落としにくいケースを整理します。

転職で休職が不利になりやすいケース
休職で転職が不利に働きやすいのは、企業の不安を拭えない状態のまま選考を終えた場合です。企業は休職そのものより、同じ状態が繰り返されないかを見ています。
特に注意すべきポイントは以下の通りです。
- まだ回復途中である
- 休職理由の説明がぶれている
- 職場や上司の責任にしすぎる
これらが重なると、この先一緒に働き続ける姿を企業側がイメージしづらくなります。
たとえば、体調について聞かれた際の回答が毎回変わったり、環境の問題だけを強調したりすると、企業側は判断に迷うかもしれません。結果として、採用後のフォローが難しいと受け取られることがあります。
休職経験が採用において慎重に検討される背景には、回復状況や再発リスクといった不透明な要素に対する企業側の警戒があります。
休職しても転職で評価を落としにくいケース
一方で、休職を経験しても転職で評価を落としにくい人もいます。共通しているのは、休職と転職の理由が一本の線でつながっている点です。企業は休職に至った理由だけでなく、「その経験をどう整理し、次にどう活かそうとしているか」を見ています。
たとえば、業務量や働き方が体調に影響したことを原因として、その反省をもとに適切な業務量で働ける環境を選ぼうとしている場合です。再発を防ぐために意識している点や、働き方をどう変えたいかが言語化されていれば、企業側も状況を想像しやすくなるでしょう。その結果、自分の状況を客観的に把握し、現実的な判断ができている点が評価につながります。
このように、過去の出来事を整理し、次の働き方に落とし込めていれば、休職は不利に働きにくくなります。評価を分けるのは休職の有無ではなく、説明の一貫性と今後の見通しです。
休職期間はどこから転職に不利?タイミングの考え方

休職期間が長いほど、転職に影響するのではないかと不安になる人は多くみられます。しかし実際は、期間の長さのみで採否が判断されるケースは多くありません。
ここでは、タイミングごとのポイントを解説します。
1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月休職は転職で不利?
短期間の休職においては、休職期間そのものよりも、経緯や現状の伝え方が重要視されます。企業側は、「現在はどの程度まで回復しているか」や「再発防止に向けた具体的な対策を講じているか」の点を確認したいと考えているからです。
期間別に整理すると、以下のようになります。
| 休職期間 | 転職への影響 |
|---|---|
| 1ヶ月 | ほとんど影響なし、説明が一貫していれば問題にならない |
| 2ヶ月 | 状況を言語化できれば不利になりにくい、回復状況が明確であることが重要 |
| 3ヶ月 | 長めの休職と見られやすい、再発防止策や今後の働き方を示せれば評価は維持可能 |
このように、短期・中期の休職は期間だけで不利にはならず、重要なのは説明の一貫性と将来への見通しです。
休職中に転職活動しても問題ない?
休職中であっても、法律上は転職活動をすることに制限はありません。求人への応募や面接参加も基本的には可能です。
ただし、休職の理由がメンタル不調の場合は、自分の体調を優先しながらの活動が大切です。無理に進めて再発してしまうと、次の転職にも影響しかねません。
また、傷病手当金を受給している場合は注意が必要です。傷病手当金の支給条件では「労務に従事していないこと」が前提となっているため、転職活動の内容によっては受給に影響する可能性があります。
休職中の転職活動は、リスクが伴うため慎重に判断する必要があります。
復職せずに転職したい人が気をつけるべきこと
休職から復職せずに転職を希望する場合、企業は「十分に回復しているか」「再発のリスクはないか」を慎重に見ています。一度復職していれば、実務に耐えうる状態であることを証明できますが、復職を挟まない場合は、客観的な回復度合いの判断が困難になるためです。
また、休職中の転職活動が、どのようなルートで企業に伝わり得るかを把握しておくことも不可欠です。面接でのやり取りや提出書類、ハローワーク、紹介会社を通じて、意図せず休職の事実が伝わるケースもあります。
休職中の転職活動に伴うリスクや、休職中とバレる経緯については、こちらの記事で詳しく解説しています。
休職歴は転職の履歴書・面接でどうすれば不利にならないか

休職歴が選考に与える影響を懸念し、履歴書や面接での適切な扱い方に悩むケースは少なくありません。ここでは、応募書類に書くべきか、面接での答え方のポイントを整理します。
履歴書・職務経歴書に休職は書くべき?言わないとバレる?
休職の事実を履歴書や職務経歴書に記載する法的な義務はありません。しかし、入社手続きなどの過程で意図せず休職歴が明らかになるケースもあり、状況によっては「虚偽の申告」とみなされる場合があります。結果として、内定取り消しや解雇といったリスクを招く可能性も否定できません。
そのため、記載義務はなくとも、事前に自己申告をしておくことで、選考時や入社後の誤解を防ぎ、相互の信頼関係を築きやすくなります。最終的な判断は本人に委ねられますが、リスク回避の観点からは、あらかじめ伝えておくことが望ましいでしょう。
面接で休職について聞かれたときの不利になりにくい答え方
面接で休職歴について質問された場合、病名を伝えるかどうかは状況によって判断します。
ケガや手術などで一時的な休職であれば、病名を伝えても問題ありません。「骨折で〇か月休職しましたが、現在は回復しており業務に支障はありません」のように伝えると理解されやすくなります。
一方で、適応障害や鬱などメンタル不調による休職は、あえて病名まで書く必要はありません。体調の回復状態と、再発防止策を中心に伝えるのがポイントです。
例文
病気療養のため休職していましたが、現在は専門家のサポートや生活リズムの改善により回復し、業務に集中できる状態です。
再発防止のため、業務の優先順位の整理や定期的な自己チェックをしながら、無理なく働けるよう管理しています。
このように、回復状況と再発防止策をセットにした説明で、休職歴があっても面接官に安心感を与え、一貫性のある回答として受け止められます。回答の軸を事前に準備しておくと、スムーズに話を進められます。
転職後にまたメンタル不調にならないための職場選び

メンタル不調での休職歴がある場合、職場選びは単に条件や給与だけで決めるのではなく、再発防止を意識して環境を選ぶことが大切です。働き方や環境のチェックで、無理なく長く働ける職場かどうかを判断できます。
適応障害を経験した人が重視すべき職場選びで見るべきポイント
職場選びでは、以前の経験を踏まえて「働き方」と「サポート体制」の両面からチェックすることが再発防止につながります。条件を満たすだけでなく、実際に自分が安心して働ける環境かどうかを見ることが大切です。
- フレックスタイムや在宅勤務の有無
- 業務の負荷配分や残業の実態
- 上司・同僚からの相談やフィードバックの受けやすさ
- メンタルケア窓口や健康管理制度の整備
- 定期的な面談や進捗確認の仕組み
これらの確認で、自分の体調に合わせた柔軟な働き方ができるか判断できます。さらに、実際に働く社員の声や口コミも参考にすると、制度が形だけでなく現場で機能しているかがわかります。
安心して働ける職場を選ぶことが、転職後の再発防止に直結するポイントです。
「頑張れる職場」より「続けられる職場」
転職活動ではつい「やりがいがある」「挑戦できる職場」に目が向きがちです。しかし、休職経験がある場合は、持続できる環境を優先することが、結果としてキャリアの安定につながります。長時間労働や精神的プレッシャーが強い職場では再発のリスクが高まるため、働き方やサポート体制が自分に合うかどうかを軸にした判断が重要です。
無理に頑張ろうとするより、着実に継続できる環境を選ぶことで、長期的なキャリア形成と体調の安定を両立しやすくなります。過去の経験を教訓に、安心して働ける環境かを確かめる考え方が、転職後の再発防止に直結します。
休職経験がある人こそ転職支援を使うべき理由

休職経験がある人が一人で転職活動を進めると、条件や企業文化の見極めが難しく、再発リスクの有無を判断する際に迷いが生じる可能性があります。特にメンタルヘルスに起因する体調不良を経験している場合、求人情報だけでは内部のサポート体制や働き方の実態がわかりづらいこともあるでしょう。
転職エージェントなどの支援サービスを活用すると、専門のアドバイザーが職場の雰囲気など実態を詳しく把握している場合が多くあります。その情報を踏まえて、自分の状況や希望にマッチした求人を提案してもらえるのが大きなメリットです。さらに、面接対策や履歴書の書き方など、休職歴を不利にしない工夫もアドバイスしてもらえます。
休職経験を抱えた状態でも、適切なサポートを受けることで、無理なく次のステップに進みやすくなります。休職経験があることを理由に、応募や相談をためらう必要はありません。
状況を整理し、無理のない働き方を一緒に考えてくれる第三者がいるだけで、転職活動の不安は大きく軽減します。
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まとめ|転職で休職は不利ではなく「向き合い方」で変えられる
この記事では、転職活動において休職経験が選考に与える影響や、不利に働く要因について解説しました。
休職歴の有無や期間が、選考の合否を即決定づけるわけではありません。大切なのは、状況をどう説明し、再発防止に向けた対策を伝えられるかによって、企業側の評価は大きく変わる点です。
もし一人での判断が難しい場合は、転職支援サービスの活用も検討してみてください。専門的なアドバイスを受けることで、より安心して次のステップへ踏み出すことができるでしょう。
※本記事に使用しているアイキャッチ画像は、CanvaのAIサービスにより生成された画像を含みます。

