結婚が決まったタイミングで、転職を検討する女性も多いのではないでしょうか。

結婚したらなるべく相手の休日にあわせたい



転職するなら結婚前、結婚後どちらがいいの?
結婚を機にライフスタイルが大きく変わる女性にとって、仕事とプライベートのバランスを見直すことは自然な流れです。
結婚はキャリアを見直すタイミングでもあります。
この記事では、結婚をきっかけとして転職を検討している方向けに、転職するタイミングや転職を成功させるポイントについて詳しく解説します。
本記事のライター:伊藤えま
採用・人事歴10年以上。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)取得済み。
採用統括責任者として現場で得てきたリアルな知見を、発信している。
仕事とプライベートを両立し、より充実した生活を送りましょう。
女性が結婚を機に転職を考えるのはなぜ?


女性が結婚をきっかけに転職を考える理由は人それぞれです。
代表的な理由を見てみましょう。
ライフスタイルの変化にあわせたい
結婚後は、生活リズムが変わることが多いでしょう。
そのため「残業が多い職場」「パートナーと休日があわない仕事」などは続けにくくなることがあります。
無理なく生活するために、働き方を見直す人が多いです。
育児など家庭の事情にあわせた働き方をしたい
結婚後の出産や育児を視野にいれて、柔軟な働き方を希望する方もいます。
派遣やパートなどへの雇用形態の変更や、時短勤務・リモートワーク制度など多様な働き方の制度があります。
引越しをする
パートナーが離れた場所に住んでいる場合には、結婚を機にした引越しもあります。
引越しにより通勤が難しくなり、やむを得ず転職を選ぶケースもあります。
結婚を機に転職する女性は不利になる?
結婚をきっかけとした転職は、女性にとって必ずしも不利になるわけではありません。
面接で「長く勤めたい」といった前向きな理由を伝えることで良い印象になることもあります。
一般的に不利になりやすいとされる理由も把握しておきましょう。
- 「入社してからすぐに産休に入るかもしれない」と懸念される
- 配偶者が転勤となったときに「すぐに辞めてしまうかもしれない」と不安視される
結婚前と結婚後、女性が転職するならどちらがベスト?


女性が転職するタイミングは、結婚前に転職しておく方が有利だとされています。
結婚前の転職は、転職先の選択肢が広く有利に進めやすいことが理由です。
結婚予定は必ずしも応募先企業に伝える必要はありません。
実際に、結婚をしても仕事を続けるのであれば、リスクになることを話さない人も多いです。
ただし、それぞれの状況で結婚前と結婚後どちらが良いかは異なります。
状況にあった選択をして、納得のできる転職をすることが大切です。
女性が結婚前に転職するメリット・デメリット


転職を結婚前・後のどちらにするか考えるには、メリットとデメリットを知っておきましょう。
メリット
- 企業に不安を与えにくい
企業に不安を与えにくいことが一番のメリットです。
結婚予定を必ずしも応募先企業に伝える義務はありません。
結婚前であれば「長く働いてくれそう」と好印象を得やすくなります。
- 転職先の選択肢が広い
転職先の選択肢が広く、希望する条件で内定をスムーズに獲得しやすいです。
希望する業界や職種などの自分の希望を最大限優先してキャリアを選べます。
- 環境の変化を一度で済ませられる
転職と結婚の大きな環境変化を一度で済ませられることもポイントです。
結婚生活が落ちついてから転職活動をすると、もう一度環境変化に対応する必要があります。
一度で済ませることで、変化への負担も一回のみです。
デメリット
- 結婚準備と転職活動が重なると負担が大きい
両家挨拶などの結婚準備の予定と転職活動が重なると、心身共に負担はかなりハードになります。
一度で済ませられるメリットと比較して検討してみましょう。
- 結婚後のライフスタイルが想定外になる可能性がある
結婚した直後にパートナーの転勤が決まるなど、想定外のライフスタイルとなることもあります。
思いもよらないことで、転職後すぐにやむなく退職する場合もあります。
女性が結婚後に転職するメリット・デメリット


あわせて結婚後に転職するメリット・デメリットも理解しておきましょう。
メリット
- 実際のライフスタイルにあわせた働き方を選べる
結婚後であれば、家事の分担やパートナーの帰宅時間など、結婚前には想像しにくかったリアルな生活リズムが見えてきます。
無理のないライフスタイルにあった働き方を選べます。
- 家計や将来設計に沿ったキャリアプランが立てやすい
結婚後の家計の状況が判明するため、具体的な希望条件が立てやすいです。
収入、時短勤務制度、リモートワークなどの仕事とプライベートを両立できる企業が見つけられます。
デメリット
- 「すぐに産休に入るのでは」と懸念されやすい
結婚している女性は、企業から「入社してもすぐに産休に入るのでは」と懸念される場合があります。
研修や教育にも企業のコストがかかっており、リスクを回避したい考えがあります。
- 勤続年数が短いと産休育休を取りにくいと感じることもある
入社して間もない頃には、産休育休が取りにくいと感じる人もいます。
また職場の雰囲気で、産休育休の取得を気兼ねしてしまうことがあります。
- 家庭の事情で希望条件が限られやすい
ライフスタイルにあわせた働き方をするため、希望条件が狭まる傾向があります。
「残業少なめ」「転勤なし」「土日祝休み」など条件が複数になると求人は探しづらくなります。
結婚前に転職をした方がいい女性の特徴とは?
結婚前に転職をした方がいい女性の具体的な特徴です。
あてはまる方は結婚前の転職がおすすめです。
・できるだけ有利に転職活動を進めたい方
・今の職場に制度や環境の不安がある方
・結婚後は「転職活動に時間がとれない」と感じる方
・希望条件が幅広いうちにい動きたい方
結婚後に転職をした方がいい女性の特徴とは?
結婚後に転職をした方がいい女性の具体的な特徴を紹介します。
仕事を辞めるか迷っている方は、結婚後に実際の生活リズムとあうか判断してもよいでしょう。
・ライフスタイルが大きく変わりそうな人
・家計の状況や役割を把握してから働き方を決めたい人
・転職活動に時間をかける余裕がある人
・今の職場を辞めるか迷っている人
女性が結婚をきっかけとした転職を成功させる4つのポイント


女性が結婚を機にした転職を成功させるにはポイントが4つあります。
- 結婚後の働き方のビジョンを明確にする
- パートナーと条件を話し合う
- 長く続けたい意志を伝える
- 働き方の優先順位をつける
ポイントを詳しく解説します。
結婚後の働き方のビジョンを明確にする
まず結婚後にどのような働き方をしたいかビジョンを明確にしましょう。
育児と両立やプライベートを充実させるための休日数など、理想的な将来の働き方を具体的にします。
パートナーと条件を話し合う
パートナーと条件をすり合わせることもポイントです。
仕事と家庭のバランスについて、お互いの希望や価値観の共有で家庭も大切にできます。
長く続けたい意志を伝える
面接では、長く続けたい意志を伝えましょう。
「将来のライフイベントに備えて、長く勤められる制度が整っている企業で貢献したい」のようなアピールは好感がもてる回答です。
働き方の優先順位をつける
残業や転勤、リモートワークなど働き方に優先順位をつけることで、転職の軸となって転職活動がスムーズに進みます。
さらに、入社後のミスマッチを減らすためにも役立ちます。
結婚を機に転職する女性がチェックしたい転職先のポイント


結婚を機に転職するときには、下記のポイントをチェックしましょう。
- 産休・育休制度の活用実績
- 柔軟な働き方ができるか
- 残業や休日出勤の実情
- 勤務地変更の有無
それぞれのポイントについて解説します。
産休・育休制度の活用実績
産休・育休制度があっても実際に活用している社員がいなければ、形だけの制度です。
実際に活用している社員は、どのぐらいいるのかを確認しましょう。
特に、活用している社員に女性は含まれているのかがポイントです。
女性が含まれていれば、産休・育休制度が取得しやすい環境とわかります。
柔軟な働き方ができるか
リモートワークやフレックスタイム制度、時短勤務など柔軟な働き方ができるかも重要です。
働き方をサポートする多様な制度が整っている企業では、キャリアが途切れる心配もありません。
残業や休日出勤の実情
求人の「残業月〇時間以内」の記載だけではなく、月の中や時期によってのバラつきも確認しましょう。
「OpenWork」「転職会議」などの口コミサイトの情報も有益です。
勤務地変更の有無
結婚すると自分の都合だけでの引越しは難しくなります。
勤務地の変更で長時間の通勤になることがないよう、将来的に勤務時の変更があるか確かめましょう。
よくある質問
結婚をきっかけに転職する女性によるある質問です。
- 結婚に伴う転職だと子供の予定は聞かれるのでしょうか?
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出産予定に関する質問は、男女雇用機会均等法に違反する可能性があるため避けるべき質問とされています。
好ましくない質問ではありますが、質問された場合には正直に伝えるのが良いでしょう。
まとめ|結婚をきっかけに転職するときは状況によってタイミングを選ぼう
この記事では、結婚を機にした女性の転職について解説しました。
転職のベストタイミングは、それぞれの状況により異なります。
メリット・デメリットをそれぞれ理解して、自分にとってのベストタイミングを見つけましょう。