- 履歴書の職歴は原則すべて記載する
- 書ききれない場合は4つの対処法で解決
- 詳細な業務内容は職務経歴書に分ける
- 空白期間は隠さず、説明できる形で整理する
「職歴が多くて履歴書に収まらない」
「転職歴が不利になりそうで不安」
「在職中・派遣・異動の書き方がわからない」
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。転職活動で履歴書の職歴欄は、採用担当者が学歴の次に目を通すポイントです。しかし、もし正しい書き方を知らないまま作成してしまうと、思わぬ誤解や評価の低下につながる可能性があります。
この記事では、職歴の正しい書き方や職歴が多くて書ききれない場合の対処法、ケース別の記入例を詳しく解説します。
最後まで読めば、職歴を正しくつたえるためのコツが理解でき、採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせる好印象な職歴欄を完成させられるでしょう。

- 採用・人事歴10年以上
- 中途採用で900名以上を選考
- 採用統括責任者として書類選考・面接・採否の決定を担当
- 人事評価基準の策定・人事考課にも従事
- 社員のキャリア相談を多数経験
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)
転職用の履歴書|評価される職歴の書き方【基本ルール】
履歴書の職歴欄は、内容の良し悪しだけでなく、どう整理されているかで評価が分かれます。まずは基本ルールと採用担当者の視点、履歴書ならではの役割を理解しましょう。
履歴書の職歴の正しい書き方【見本・記入例あり】
職歴は、採用担当者が一目で理解できるように整理して書くことが基本です。順序や表記の統一で、信頼性と読みやすさが格段に上がります。
まず基本ルールとして、以下の点を押さえましょう。
- 書き出しは中央に「職歴」
- 会社名は正式名称
- 入社順は古い順
- 最後の行は右寄せで「以上」
具体的な見本・記入例

職歴を書くうえでのポイントは、年月・会社名の項目を一定のルールで揃え、時系列に沿ってキャリア過程を示すことです。各項目のフォーマットを統一し、時間の流れが見えるような記載で、採用担当者はあなたの歩んでみた道のりを把握できるようになります。
採用担当者が履歴書の職歴で見ている3つの視点
「きちんと書いたつもりなのに、評価されていない気がする」と感じる背景には、採用側の視点とのズレがあります。
採用担当者は、履歴書の職歴を隅々まで読んでいるわけではなく、一定の基準でスピーディーに確認しています。履歴書は第一選考のふるい分けをする資料です。短時間で判断するため、違和感はないか、経歴の流れが自然かを優先して見ています。
具体的に確認されやすいポイントは、次の3つです。
- 年月の正確さ
- 表記の統一感
- 不自然な空白期間
これらがそろっていると、内容以前に「整理されている印象」を持たれやすくなります。単に内容の充実度だけでなく、書類全体がいかに整った印象を与えられるかが、合否の分かれ道となります。
採用担当者が職歴の空白をチェックする理由
採用担当者は空白期間そのものではなく、意図的に都合の悪い職歴を隠していないかを確認しています。履歴書は経歴の事実を整理して相手に示す書類です。意図的な省略や誤魔化しがあると、経歴全体の信頼性に疑問が生じます。
たとえば、短期離職を伏せるために職歴に記載しないで空白期間として記載した場合、採用側は「この期間に何をしていたのか」を必ず意識します。空白期間となった背景を説明できれば、経歴の不自然さは解消され、評価に大きな影響は出ません。一方、明確な理由を説明できない場合、採用担当者は不利益な内容を隠しているのではないか、と疑念を深める可能性があります。
採用担当者が知りたいのは、空白期間の存在ではなく、経歴を隠したり事実をねじ曲げていないかという点です。事実を隠すことなく、ありのままの経歴を伝えることで、結果として採用担当者の疑念を払拭できます。
転職における履歴書と職務経歴書の役割分担
履歴書と職務経歴書の違いが曖昧なまま書くと、内容の重複や不足が起こりやすくなります。違いは明確で、履歴書はプロフィールを伝える書類で、職務経歴書はあなたの能力をアピールするための書類です。
採用担当者はまず履歴書で経歴の全体像を把握し、その後に職務経歴書で詳細や能力を確認します。そのため、履歴書に成果を書き込みすぎると、かえって読みにくくなるのです。詳細な退職理由や具体的な実績を履歴書に詰め込むのではなく、職務経歴書で説明する構成にした方が、採用担当者にとっては各段に評価しやすくなります。
情報の整理に迷った際は「事実か」「説明・根拠か」で振り分けると、混乱しません。役割分担を意識するだけで、職歴全体がスマートに伝わるでしょう。
転職用の履歴書|職歴はどこまで書く?省略判断の基準

履歴書に記載する職歴は、どこまで書くべきか迷いやすい部分です。ここでは原則と、省略が認められるケースを理解しておきましょう。
履歴書の職歴は原則すべて記載|まず知っておきたい前提
「短い勤務期間や同じ業務の連続は書かなくてもいいのでは」と悩む人もいるでしょう。結論として、履歴書の職歴は原則すべて記載するのが基本です。
理由は、履歴書が氏名や住所・学歴・職歴など基本情報をまとめて、個人を客観的に証明する公的な応募書類としての性質を持っているためです。抜けや省略があると「隠している事実があるのでは」と疑念を持たれるかもしれません。
たとえば、短期離職でも事実として記載することで、勤務していたことが伝わり、履歴書全体の信頼性が高まります。同じ業務・同一雇用形態が連続している場合も、簡潔にまとめつつ漏れなく書くことが理想的です。
書くかどうかを迷うのではなく、どう簡潔に整理して記載するかを意識しましょう。
職歴記載の省略が許されるケース|考え方と注意点
職歴をすべて書こうとすると、履歴書の記入欄が足りなくなってしまうケースもあります。原則として職歴はすべて記載すべきですが、枠の都合でどうしても入りきらない場合は、例外的に省略が認められることもあります。
ただし、容易に削ると経歴詐称を疑われるリスクがあるため、どの情報を優先し、どこを簡潔にまとめるべきかの判断基準を理解しておきましょう。
履歴書で省略してまとめてもよい職歴には、以下のようなものがあります。
- 短期アルバイトやパート
- 派遣社員として多数の企業での就業
- 同一企業内での細かな異動や部署変更
ただし、社会保険への加入履歴がある場合や、短期離職を隠すための意図的な省略は「経歴詐称」とみなされるリスクがあるため、慎重に判断しましょう。
転職が多い人の履歴書|職歴が書ききれないときの書き方・対処法

転職が多いと、履歴書の限られた欄に収めるのが難しく、書き方に迷ってしまうこともあるでしょう。整理の仕方や記載方法の工夫で、読みやすく伝わる職歴にまとめられます。
- 学歴を簡潔にまとめて職歴欄を確保する
- 入社と退社を一行にまとめる
- 配属先・業務内容を省略する
- 記入欄が多い履歴書を選ぶ
学歴を簡潔にまとめて職歴欄を確保する
学歴は必要な情報だけに絞って簡潔に記載して問題ありません。一般的に義務教育期間は省略する形式が定着しており、高校卒業(あるいは入学)から書き始めるのが通例です。採用担当者は学歴よりも職歴やスキルの流れを重視する傾向があります。学歴は、最低限の事実を伝え、職歴欄をしっかり確保することがポイントです。
履歴書の学歴について正しい書き方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
>> 転職履歴書の学歴はどこから書く?迷わない正解ルール完全ガイド
入社と退社を一行にまとめる
職歴が多くて記入欄が足りない場合、入社と退社を1行でまとめる方法もあります。採用担当者は経歴の期間や一貫性を重視するため、まとめて書いても支障がありません。
例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 入社(20XX年 10月退職) |
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 契約社員として入社(20XX年4月~20XX年3月) |
読みやすさを保ちつつ、同時に経歴の信頼性をいかに損なわないようにするか、の両立がポイントです。
配属先・業務内容を省略する
職歴が多すぎる場合、配属先や具体的な業務内容の省略も有効な方法です。業務内容の詳細は職務経歴書で補足できるため、履歴書は簡潔に会社名・期間のみを記載すると整理しやすくなります。採用担当者は履歴書で経歴の流れと空白の有無を確認し、詳細は職務経歴書で把握するステップを踏むためです。
例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 入社 |
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 退職 |
書類ごとの役割を明確に分けることで、情報が整理され、あなたのキャリアをより正確かつスムーズに伝えられます。
記入欄が多い履歴書を選ぶ
職歴をすべて書きたいけれど枠が足りない場合は、あらかじめ職歴欄のスペースが広く設計された履歴書を選択するのもおすすめです。
市販やダウンロード用の履歴書には多種多様なフォーマットが存在し、職歴欄の広さも製品によって大きく異なります。経歴やボリュームに合わせて、最適なレイアウトのフォーマットを選ぶことで、複数の職歴も無理なく、かつ読みやすく記載できるようになります。
ケース別|転職用履歴書における職歴の書き方
転職用履歴書の職歴は、在籍状況や雇用形態、社内異動の有無など、ケースによって適切な書き方が異なります。状況に合わせた書き方を理解することで、読み手に誤解なく経歴を伝えられます。
在職中で転職活動している場合
在職中の場合は、職歴の最後に「現在に至る」と記載するのが一般的なマナーです。「在職中」と表現することもありますが、どちらを使用しても意味に大きな違いはなく、現在の就業状況を正しく伝えられます。
記載する際は、最後の職歴から一行改行し、左寄せで「現在に至る」と添えるのが基本の形です。
記載例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 入社 |
| 現在に至る |
異動・昇格があった場合
同一企業内で部署移動や昇格を経験した場合は、会社名は何度も繰り返さず、部署や役職の変化を簡潔にまとめるのが理想的です。履歴書の役割はあくまで「キャリアの大きな流れ」を示すことにあるため、あまり細かな異動情報を詰め込みすぎると、かえって読み手の混乱を招く恐れがあります。主な変化に絞って整理することで、明確に伝わります。
記載例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 入社 |
| 業務部 業務一課に配属 | ||
| 営業事務として、営業のアシスタント業務に従事 | ||
| 20XX年 | 4月 | 人事部 人事戦略課に異動 |
| 年間採用計画の策定を担当 | ||
| 20XX年 | 4月 | 人事部 人事戦略課 課長に昇進 |
派遣社員・契約社員の場合
派遣社員として働いた経験がある場合、派遣元と派遣先の両企業名を明記します。採用担当者が「どのような形態で、どこで働いていたか」を正しく把握できなければ、あなたのスキルや経験を適切に評価することが難しくなってしまうためです。
契約社員として就業していた場合は、社名の横に「(契約社員)」との明記で、採用担当者が雇用形態を正確に把握できるようになります。
派遣社員の記載例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇より△△株式会社に一般事務として派遣 |
| 20XX年 | 3月 | 派遣期間満了につき退職 |
契約社員の記載例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 入社(契約社員) |
| 20XX年 | 3月 | 契約期間満了につき退職 |
アルバイト・パートをしていた場合
アルバイトやパートの経験を記載するかは、業務の重要性や期間、志望職種との関連性をもとに判断しましょう。転職先での業務に活かせるアピール材料になるのであれば記載し、関係性が薄く短期間の経験であれば省略して構いません。
記載例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 入社(アルバイト) |
| 20XX年 | 3月 | 株式会社〇〇 一身上の都合により退職 |
出向していた場合
出向経験は、履歴書にどう記載するかで印象が変わります。基本的には、出向元と出向先の両企業名を明記し、それぞれの在籍期間を正確に記載します。出向は単なる勤務場所の移動ではなく、異なる組織での適応力や多様なスキルを習得する機会です。経歴の正しい記載で、採用担当者があなたのスキルを正しく評価できます。
記載例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇 入社 |
| 業務部 業務一課に配属 | ||
| 営業事務として、営業のアシスタント業務に従事 | ||
| 20XX年 | 4月 | △△株式会社に出向 |
| 営業部 営業事務課に配属 | ||
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇に帰任 |
| 業務部 業務二課に配属 |
社名変更があった場合
社名変更があった場合、入社時の社名をまず記載し、すぐ横に現在の社名をカッコ書きで併記しましょう。採用担当者が現在の企業名で会社をすぐに特定できるため、情報の確認がスムーズになり、余計な手間を避けられるためです。過去と現在の名称をセットで示すことで、経歴の連続性と正確性を同時に裏付けられます。
記載例
| 20XX年 | 4月 | 株式会社〇〇(現 株式会社△△) 入社 |
転職用履歴書|書類選考を通過しやすくする職歴の最終チェック

履歴書を提出する前に、職歴の内容に不自然な点や記載ミスがないかを見直しましょう。最終チェックで、採用担当者に正確で読みやすい印象を与え、書類選考の通過率を高められます。
採用担当が違和感を覚える職歴のNG例
職歴をチェックする際、どの部分が採用担当者に違和感を与えやすいか迷う人もいるでしょう。
結論として、空白期間の説明不足や職務経歴書との不一致は、評価を下げる原因になります。記載に不備や矛盾があると、採用担当者がキャリアを正しく把握できないだけでなく、応募者自身の信頼性を損なうことにつながりかねません。
特に注意したいNG例は、以下のとおりです。
- 空白期間を説明せずに放置
- 退職理由や経歴のつながりが不明確
- 履歴書と職務経歴書で業務内容や期間が食い違う
- 短期離職を連続しているものの理由がわからない
応募者の経歴に疑問や不自然さを感じさせる要素は、書類選考の通過率に影響します。空白期間・記載の不一致や不足は必ずチェックし、必要であれば補足や修正をしましょう。
提出前に確認したい職歴チェックリスト
履歴書では些細なミスでも、書類選考でマイナス印象につながる可能性があります。提出前に確認しておくべきポイントを整理しましょう。
チェックすべき項目は、以下のとおりです。
- 年月・表記の統一
- 情報の抜け漏れ
- 在職中か退職済みかの明確化
- 職務経歴書や志望動機との整合性
- 空白期間があれば適切な説明
チェックリストをもとに確認すれば、履歴書全体の一貫性と正確性を保てます。提出前に今一度、応募書類をすべて見直すことで、書類選考を通過しやすくなるでしょう。
職歴のチェックが終わったら、次は職務経歴書の作成ポイントも確認しましょう。履歴書と職務経歴書の内容が合致しているかの確認で、信ぴょう性の高い応募書類が完成します。
>> 転職を成功させる職務経歴書の書き方|見本・NG例付きで解説
転職用履歴書|職歴の書き方で迷ったら第三者チェックを使うのが最短ルート

履歴書を自分だけで書いて完成させると、どうしても自己判断が入り内容に偏りがでる場合があります。
自信が持てない人は、転職エージェントに職歴をチェックしてもらう方法がおすすめです。転職エージェントは多数の応募書類を日常的に確認しており、採用担当者の目線でチェックできるためです。書類の見やすさや表現の適切さなど、経験に基づいたアドバイスを受けられます。
また、同じ職歴でも応募企業によって強調すべき内容が異なる場合もあります。エージェントへの相談で、「この企業にはこの業務内容の強みを前面に出す」といった具体的な調整が可能です。
転職エージェントによる書類添削サービスの活用で、短時間で精度を上げられます。
>> 女性におすすめの転職エージェント9選|年代別・目的別に徹底比較
まとめ|履歴書の職歴は「整理して正しく伝える」ことが大切
この記事では、転職における履歴書の職歴について解説しました。
職歴は事実を正しく、読みやすく伝えることが大切です。あなたの状況に合わせて、基本に沿った適切な記載方法を選ぶことで、書類の説得力は格段に向上します。
もし、自信がなく迷ってしまう場合は、転職エージェントの添削サービスを活用すると最短で完成度を高められます。まずは無料の転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。
※本記事に使用しているアイキャッチ画像は、GeminiのAIサービスにより生成された画像を含みます。

